平成26年国民のマグネシウム摂取量

公開日:2016-01-06

平成26年国民のマグネシウム摂取量



マグネシウムの日本人の食事摂取基準と推定摂取量の比較表を更新致しましたので、お知らせします。



更新内容は、「平成26年「国民健康・栄養調査」の結果」 2015(平成27)年12月9日厚生労働省健康局健康課栄養指導室栄養調査係 報道発表資料を含みます。



厚生省(当時)が初めて国民栄養調査にマグネシウムを含めた2001(平成13)年から2014(平成26)年のデータを解析しました。1日当りの推定摂取量は、この14年間に男性でおよそ280mgから237mg、女性でおよそ250mgから202mgまで減少しました。推奨量と比較し、摂取量は男性でおよそ64%、女性でおよそ70%しか摂れていません。



各推奨量に対する摂取量から見た不足量は、1日当り男性で126~139mg、女性で84~91mgで近年の上昇傾向が見られます。



マグネシウムの日本人の食事摂取基準と



       推定摂取量の比較



      男女30~49歳、摂取量 平均値(mg/日)



10-172 平成26年国民のMg摂取量



* 表をクリックすると拡大表示します。



(参照)



1.  「日本人の食事摂取基準(2005年版)」平成16年11月22日厚生労働省健康局総務課生活習慣病対策室栄養指導係報道発表資料



     「日本人の食事摂取基準(2010年版)」平成21年5月29日厚生労働省健康局総務課生活習慣病対策室報道発表資料 



2. 厚生労働省 「国民健康・栄養調査



コメント:



   今回、男女30~49歳のマグネシウムの日本人の食事摂取基準と推定摂取量の比較表を「平成26年「国民健康・栄養調査」の結果」データに基づき更新しました。



   なお、わが国の国民一人当たりのカルシウム摂取量は、厚生省(当時)が国民栄養の現状として戦後1946年来毎年調査報告し、厚生労働省が国民健康・栄養調査として2003年来毎年調査報告しています。



一方マグネシウム摂取量は、カルシウムの調査報告より55年後の2001年から厚生省が調査報告を開始しました。カルシウムと比較し、マグネシウムはそれほど研究されていない“オーファン栄養素(Orphan nutrient)”です。この為、マグネシウムに関する国の認知が相当遅れたため国民の認知が更に遅れています。



その様な背景もあり、マグネシウムの摂取量は推奨量に対し、男性でおよそ64%(1日当り126~139mgの不足)、女性でおよそ70%(1日当り84~91mgの不足)しか摂れていません。この様に女性より男性に摂取不足量が多いのは、糖尿病・メタボリックシンドロ-ムなどの生活習慣病をはじめ様々な疾患が男性に多いのと関係がある可能性があります。



マグネシウムの摂取不足は、カルシウム対マグネシウム(Ca/Mg)の食事摂取比率に関係します。マグネシウムの摂取量が減少するとCa/Mgの食事摂取比率が上昇し今後、心疾患、2型糖尿病、メタボリックシンドローム、骨粗鬆症、および他の炎症に関連した種々の疾患の発症率に影響することが示唆されています。



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2012.12.14 日本人のCa/Mg摂取比率が上昇傾向



マグネシウムの摂取不足が生活習慣病、特に、2型糖尿病・メタボリックシンドロ-ムなどの生活習慣病の発症と密接に関わっていることが基礎的・疫学的・臨床的研究でも明らかにされています。今後マグネシウム摂取の重要性がさらに認知され、正しい食育が行われる事が切に望まれます。



MAG21研究会のホームページ右上には、検索 「Search」 がありますので、例えば検索用語として“摂取不足”を入力して 「Search」 ボタンをクリックすると関連記事がリストアップされます。ご利用下さい。



当ホームページでは、マグネシウムと糖尿病、高血圧やメタボリックシンドロームなどとの密接な関係についても解説して来ました。



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