WHO報告書 『飲料水中の栄養素』-その2-

公開日:2008-01-23

WHO報告書 『飲料水中の栄養素』-その2-

世界保健機構(WHO)では、飲料水中の栄養素と健康に関する調査を開始し、『飲料水中の栄養素』 WHO 2005年『心血管疾患に対する硬水の予防効果の可能性』 WHO 2006年の報告書をそれぞれ発表されています。これらの報告書は、WHOのホームページでも公開されています。

『心血管疾患に対する硬水の予防効果の可能性』 WHO 2006年の報告書に関し、エキスパートグループがいくつかの結論を出しました。

ここでは特に、マグネシウムと健康に関連するいくつかのポイントをまとめます。

ダイヤ マグネシウムは、350以上のエネルギー代謝系などに関係する酵素の活性化に関与しています。また、たんぱく質と核酸の合成にも関与し、正常な血管張力およびインスリン感受性維持に必要です。

ダイヤ 低マグネシウム状態は、高血圧、冠状動脈性心疾患、2型糖尿病およびメタボリックシンドロームに関係しています。

ダイヤ 高血圧: マグネシウム不足は高血圧の発病に関係し、血圧と血清マグネシウム値の間には負の相関が報告されています。

ダイヤ 糖尿病: マグネシウム摂取量と2型糖尿病発症リスクの間には逆相関があります。経口マグネシウム補充は、インスリン感受性と2型糖尿病の血糖コントロールが改善します。

ダイヤ マグネシウム不足状態: アルコール中毒と腸管吸収不良は、マグネシウム欠乏と関連した状態です。特定の薬、例えば利尿剤、いくつかの抗生物質とガンの化学療法は、腎臓からのマグネシウムの排泄を増やします。

ダイヤ 胃腸機能: マグネシウムの緩下剤的効果(お通じが緩くなる現象)は、食事からのマグネシウムではなく、サプリメント(薬剤を含む)によるマグネシウムの過剰な摂取量と関係しています。

(参考文献)

WHO Meeting of Experts on the Possible Protective Effect of Hard Water Against Cardiovascular Disease. Washington, D.C., USA 27–28 April 2006, Public Health and Environment. World Health Organization, Geneva 2006

(http://www.who.int/water_sanitation_health/gdwqrevision/

cardiofullreport.pdf)

 

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