公開日:2014-02-12
糖尿病患者数は糖尿病予備軍含め2050万人で初めて減少 厚労省
糖尿病患者・予備軍の年次推移を2007年来更新致しましたので、お知らせします。
更新内容は、「平成24年「国民健康・栄養調査」の結果」2013(平成25)年12月19日厚生労働省健康局がん対策・健康増進課栄養調査係 報道発表資料を含みます。
糖尿病実態調査では平成24(2012)年、「糖尿病が強く疑われる者」の割合は、男性15.2%、女性8.7%であり、平成19年と比べて男性は変わらず、女性は増加しています。「糖尿病の可能性を否定できない者」の割合は、男性12.1%、女性13.1%であり、平成19年と比べて男性は変わらず、女性は減少しています。
「糖尿病が強く疑われる者」は約950万人、「糖尿病の可能性を否定できない者」は約1,100万人と推計されました。「糖尿病が強く疑われる者」と「糖尿病の可能性を否定できない者」を合わせると約2,050万人であり、平成9(1997)年以降、初めて減少に転じました。
前回調査2007年より、糖尿病が強く疑われる者(有病者)は60万人の増加、糖尿病の可能性を否定できない者(予備軍)は220万人の減少で計160万人の減少でした。
調査開始時から比較すると、1997年1370万人、2002年1620万人、2006年1870万人、2007年2210万人、そして今回2012年2050万人となり、15年間でおよそ680万人(50%)の激増でした。
* 図をクリックすると拡大表示します。
参考資料:
「平成24年「国民健康・栄養調査」の結果」2013(平成25)年12月19日厚生労働省健康局がん対策・健康増進課栄養調査係 報道発表資料
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000032074.html
MAG21研究会コメント:
今回、厚生労働省が「平成24年「国民健康・栄養調査」の結果」を発表されました。
前回調査2007年より糖尿病が強く疑われる者(有病者)は60万人の増加、糖尿病の可能性を否定できない者(予備軍)は220万人の減少で計160万人の減少となり、平成9(1997)年以降、初めて減少に転じたのは喜ばしいことです。糖尿病の予防には「エネルギー(カロリー)の制限と運動が重要であることが定説となっていることから食事や運動を意識する人が増えた可能性があります。
しかしながら、調査開始時から比較すると、1997年1370万人から今回2012年2050万人となり、15年間でおよそ680万人(50%)も激増しています。
2008.05.09 糖尿病予備軍含め1870万人=4年で15%増 厚労省
2009.02.10 糖尿病予備群含め2210万人=1年で340万人増 厚労省
当MAG21研究会のサイトで解説していますが、日本人の糖尿病の発症要因は脂肪摂取量の増加と運動不足による肥満が定説となっています。しかし、脂肪摂取量は1980年代以降には横這いか減少傾向になり、エネルギー摂取量は1970年代以降には減少しているにも拘らず糖尿病有病率は増加していることから、定説による説明には限界があります。
2012.02.21 特集:マグネシウムと生活習慣病 日本人の食生活はマグネシウム不足
糖尿病が強く疑われる者(有病者)、糖尿病の可能性を否定できない者(予備軍)が激増している背景には、国民の食事性マグネシウムの摂取不足と高齢者人口の増加・加齢による影響が関係しています。
2014.01.07 平成24年国民のマグネシウム摂取量やや上昇
マグネシウムが生活習慣病、特に、2型糖尿病、血圧、脂質異常症などのメタボリックシンドロ-ムの発症と密接に関わっていることが認知され、そして食育にも取り入れられ日頃からの予防意識を持つことが切に望まれます。
なお、糖尿病やメタボリックシンドロームなどとマグネシウム摂取不足との関係は、横田邦信著の“マグネシウム健康読本”(現代書林)にも詳しく書かれていますのでご参考にして下さい。
また、2月末には、「糖尿病ならすぐに「これ」を食べなさい!」(主婦の友社)が上梓予定ですので、ご期待ください。
マグネシウムに関する様々なご質問を心からお待ちしております。