東京都民のマグネシウム摂取量減少傾向か?

公開日:2013-10-09

東京都民のマグネシウム摂取量減少傾向か?



マグネシウムの日本人の食事摂取基準と推定摂取量の比較表を1ヶ所更新(ピンク色で表示)致しましたので、お知らせします。



更新内容は、「平成23年東京都民の健康・栄養状況(最新版)」 2013(平成25)年3月東京都福祉保健局を含みます。



日本人の食事摂取基準(2005年版および2010年版)男性30~49歳でマグネシウムの推奨量は、1日当り370mgです。この推奨量と比較すると、1日当りの平均摂取量は、平成23年東京都民の健康・栄養状況(最新版)」では男性30~49歳で238~258mgと112~132mg不足状態が持続しています。更に、対前年度2010(平成22)年の1日当りの平均摂取量男性30~49歳で256~265mgと比較すると平均13mg減少し、2007(平成19)年来の減少傾向が認められます。



マグネシウムの日本人の食事摂取基準と



推定摂取量の比較



10-135 国民Mg推奨量・摂取量比較 都民更新



* 表をクリックすると拡大表示します。



(参照)



1.     「日本人の食事摂取基準(2005年版)」平成16年11月22日厚生労働省健康局総務課生活習慣病対策室栄養指導係報道発表資料



日本人の食事摂取基準(2010年版)」平成21年5月29日厚生労働省健康局総務課生活習慣病対策室報道発表資料



2.     厚生労働省 「国民健康・栄養調査



3.     東京都 「東京都民の健康・栄養状況



コメント:



今回、マグネシウムの日本人の食事摂取基準と推定摂取量の比較表を最新データに基づき更新致しました。



東京都の発表では、1日当り推奨量からすると、近年の食事からのマグネシウム摂取量は112~132mgが不足し、充足率は67%程度で充足されていない状況です。この状況は、2007(平成19)年来の減少傾向が認められます。



マグネシウムの摂取不足は、カルシウム対マグネシウム(Ca/Mg)の食事摂取比率に関係します。マグネシウムの摂取量が減少するとCa/Mgの食事摂取比率が上昇し、今後、心疾患、2型糖尿病、メタボリックシンドローム、骨粗鬆症、および他の炎症に関連した種々の疾患の発症率に影響することが示唆されています。2012.12.14 日本人のCa/Mg摂取比率が上昇傾向



マグネシウムの摂取不足が生活習慣病、特に、2型糖尿病・メタボリックシンドロ-ムなどの生活習慣病の発症と密接に関わっていることが基礎的・臨床的研究でも明らかにされています。今後マグネシウム摂取の重要性がさらに認知され、正しい食育が行われる事が切に望まれます。



MAG21研究会のホームページ右上には、検索 Search がありますので、例えば検索用語として“摂取不足”を入力してSearch ボタンをクリックすると関連記事がリストアップされます。ご活用下さい。



当ホームページでは、マグネシウムと糖尿病、高血圧やメタボリックシンドロームとの密接な関係についても解説していますので、ご利用ください。



2013.07.25  マグネシウムは膵β細胞機能を改善してインスリン感受性の変動を補正する: 二重盲検無作為化臨床試験



2013.07.09  インスリン分泌は非糖尿病者の低マグネシウム血症で減少



2013.05.01  奇蹟のマグネシウム



2013.03.28  そばのひ孫と孫(は)優しい子かい? 納得!



2013.02.18  マグネシウムと健康:栄養、医薬品、環境の観点から



2013.02.01  経口マグネシウム補充は非糖尿病者のインスリン抵抗性を低減: 二重盲検プラセボ対照ランダム化試験



2012.12.14  日本人のCa/Mg摂取比率が上昇傾向



2012.11.27  米国における準最適マグネシウムの栄養状況:健康状態が過小評価されている?



2012.08.17  白米摂取と2型糖尿病リスクの関係



2012.05.29  日経メディカル 第55回日本糖尿病学会ダイジェスト



2012.05.22  Ka He先生略歴と講演抄録



2012.02.21  特集:マグネシウムと生活習慣病 日本人の食生活はマグネシウム不足



2012.01.24  塩化マグネシウム補充による降圧効果の臨床試験



2011.11.17  高齢2型糖尿病患者のうつ治療における経口マグネシウムサプリメントの有効性と安全性: ランダム化、同等性試験



2011.09.21  マグネシウム摂取と2型糖尿病発症リスク



2011.06.24  マグネシウムと生活習慣病



2011.02.17  低Mg濃度は糖尿病患者のグリコヘモグロビン(糖化ヘモグロビン:HbA1c)上昇に関連



2011.01.2    マグネシウム摂取とメタボリックシンドロームの関係



2010.12.21  マグネシウム摂取量と全身性炎症、インスリン抵抗性と糖尿病発症との関連



2010.11.26  日本人のマグネシウム摂取と2型糖尿病



2010.09.14  マグネシウム摂取量と全身性炎症、インスリン抵抗性と糖尿病発症との関連



2010.07.08  コーヒー紅茶の摂取で糖尿病リスク低減



2010.02.24  健常ヒト被検者の食後血清脂質反応に対するマグネシウムの影響



2009.12.29  生活習慣病に対するミネラル栄養の重要性 Mg(マグネシウム)



2009.09.08  WHO 飲料水中のカルシウムとマグネシウム: 公衆衛生的意義 2009



2009.05.07  米国成人の食事性マグネシウム摂取量



2009.03.13  糖尿病と合併症 -生活習慣との関わり-



2009.02.10  糖尿病予備群含め2210万人=1年で340万人増 厚労省



2008.08.13  低マグネシウム血症と代謝性グルコース障害リスク: 10年追跡調査研究



2008.06.03  『第51回日本糖尿病学会』で横田先生が発表



2008.02.04  『日本糖尿病療養指導士認定機構 CDEJ News Letter』に横田先生の記事が掲載



2008.01.24  経口マグネシウムサプリメントの影響



2008.01.23  WHO報告書 『飲料水中の栄養素』-その2-



2008.01.22  WHO報告書 『飲料水中の栄養素』-その1-



2007.08.21  メタボリックシンドロームの予防 -その2-



2007.08.20  メタボリックシンドロームの予防 -その1-



なお、糖尿病やメタボリックシンドロームなどとマグネシウム摂取不足との関係は、横田邦信著の“マグネシウム健康読本”(現代書林)にも詳しく書かれていますのでご参考にして下さい。



また、今秋には、メタボ、糖尿病にマグネシウム食が効く(主婦の友社)が上梓予定ですので、ご期待ください。



マグネシウムに関する様々なご質問を心からお待ちしております。


検索


新着記事