公開日:2012-12-25
平成23年国民のマグネシウム摂取量過去最低
マグネシウムの日本人の食事摂取基準と推定摂取量の比較表を5ヶ所追加更新(ピンク色で表示)しました。
追加更新内容は、「国民健康・栄養調査(平成23年)」2012(平成24)年12月6日厚生労働省健康局がん対策・健康増進課栄養調査係 報道発表資料、2001(平成13)年、2002(平成14)年、2004(平成16)年、2005(平成17)年分も含みます。
日本人の食事摂取基準(2005年版及び2010年版)男性30~49歳でマグネシウムの推奨量は、1日当り370mgです。
この推奨量と比較するとマグネシウム摂取量はまず、「国民健康・栄養調査(平成23年)」では男性30~49歳で1日当り231~239mgと131~139mg不足し、過去最低となっています。
更に、厚生省(当時)が初めて国民栄養調査にマグネシウムを含めた2001(平成13)年から2011(平成23)年の摂取量は、この11年間で1日当りおよそ280mgから230mgまで減少しました。推奨量と比較し、摂取量はおよそ62%しか摂れていません。
* 表をクリックすると拡大表示します。
(参照)
1. 「日本人の食事摂取基準(2005年版)」平成16年11月22日厚生労働省健康局総務課生活習慣病対策室栄養指導係報道発表資料
「日本人の食事摂取基準(2010年版)」平成21年5月29日厚生労働省健康局総務課生活習慣病対策室報道発表資料
2. 厚生労働省 「国民健康・栄養調査」
3. 「東京都民の健康・栄養状況(平成17年国民健康・栄養調査 東京都・区実施分集計結果)」平成19年6月東京都福祉保健局
「平成19年 東京都民の健康・栄養状況」2009年8月東京都福祉保健局
「平成20年 東京都民の健康・栄養状況(最新版)」平成22年8月東京都福祉保健局
「平成21年 東京都民の健康・栄養状況(最新版)」平成23年8月東京都福祉保健局
「平成22年 東京都民の健康・栄養状況(最新版)」平成24年8月東京都福祉保健局
コメント:
今回、マグネシウムの日本人の食事摂取基準と推定摂取量の比較表を最新データに基づき更新しました。
厚生労働省の発表データによると、男性30~49歳でマグネシウムの推奨量1日当り370mgと比較すると2011(平成23)年の食事からのマグネシウム摂取量は231~239mgで131~139mg不足し、推奨量のおよそ63%しか充足されていません。
また、厚生省(当時)が初めて国民栄養調査にマグネシウムを含めた2001(平成13)年から2011(平成23)年の摂取量は、この11年間で1日当りおよそ280mgから230mgまで減少し、過去最低となっていることは注目される点です。
マグネシウムの摂取不足は、カルシウム対マグネシウム(Ca/Mg)の食事摂取比率に関係します。マグネシウムの摂取量が減少するとCa/Mgの食事摂取比率が上昇し今後、心疾患、2型糖尿病、メタボリックシンドローム、骨粗鬆症、および他の炎症に関連した種々の疾患の発症率に影響することが示唆されています。2012.12.14 日本人のCa/Mg摂取比率が上昇傾向
マグネシウムの摂取不足が生活習慣病、特に、2型糖尿病・メタボリックシンドロ-ムの発症と密接に関わっていることが基礎的・臨床的研究でも明らかにされています。今後マグネシウム摂取の重要性がさらに認知されて食育に取り入れられる事が切に望まれます。
MAG21研究会のホームページ右上には、検索 Search がありますので、例えば検索用語として“摂取不足”を入力してSearch ボタンをクリックすると関連記事がリストアップされます。ご利用下さい。
当ホームページでは、マグネシウムと糖尿病、高血圧やメタボリックシンドロームとの密接な関係についても解説して来ました。
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なお、糖尿病やメタボリックシンドロームなどとマグネシウム摂取不足との関係は、横田邦信著の“マグネシウム健康読本”(現代書林)にも詳しく書かれていますのでご参考にして下さい。
マグネシウムに関する様々なご質問を心からお待ちしております。