こむら返り

公開日:2016-10-04

こむら返り

MAG21研究会のメンバーで東京慈恵会医科大学 教授 横田邦信先生の記事『こむら返り』が文藝春秋 10月号(平成28(2016)年9月9日発売)に掲載されたのでお知らせします。

記事が掲載されているのは、同誌236ページと237ページ間の広告欄Bunshun Lounge 健康力 vol. 27 「こむら返り」です。

大まかな内容として、こむら返りは痛みを伴う筋肉のけいれんで、運動時や運動後、明け方寝ているときにふくらはぎにある腓腹筋などに起こります。こむら返りが起こるメカニズムの一つは、マグネシウムの摂取不足などで、筋肉中のミネラル(マグネシウムとカルシウム)のバランスが崩れ、筋肉が過剰に収縮することとされています。

こむら返り

東京慈恵会医科大学教授

同附属病院糖尿病・代謝・内分泌内科診療医長

横田 邦信

文藝春秋 10月号

発売: 平成28(2016)年9月9日

定価: 本体880円(税込)

10-181 文藝春秋 201610月号表紙

* 図をクリックすると拡大表示します。

【コメント】

 横田邦信先生の記事『こむら返り』は、運動時や運動後、明け方寝ているときに起こり、特に糖尿病や予備軍、妊娠女性にも起こります。こむら返りの原因は、7~8割以上はマグネシウム不足などで筋肉中のミネラル(マグネシウムとカルシウム)のバランスが崩れて筋肉が過剰に収縮することです。こむら返りを何とか改善したい、予防したい方など皆様に解り易く解説されているので是非ご一読をお勧めします。

私達はこむら返りに関し、多くの方から相談を受けます。こむら返りの治療には、多くの医師が漢方薬の芍薬甘草湯を処方されていますが、芍薬甘草湯は偽アルドステロン症や低カリウム血症など副作用が結構多いので特に循環器疾患を有する高齢者には向いてないと言えます。一方、必須・主要ミネラル(私たちの体では作られないので、毎日の食材から摂らなくてはならず、1日の摂取量が100mg以上の摂取が必要なミネラルの定義です)のマグネシウムは身体に必要不可欠な栄養素なので、悪い影響を及ぼすことはありません。従って、マグネシウムを毎日の食事或いは栄養機能食品から充分に摂っているとこむら返りの予防にもなります。

MAG21研究会のホームページでは、マグネシウムと筋ケイレン“こむら返り”に関しても記述・解説しています。

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マグネシウムはカルシウムの蔭に隠れて来た長い歴史があります。わが国の国民一人当たりのカルシウム摂取量は、厚生省(当時)が国民栄養の現状として戦後1946年来毎年調査報告し、厚生労働省が国民健康・栄養調査として2003年来毎年調査報告しています。一方マグネシウム摂取量は、カルシウムの調査報告より55年後の2001年から厚生省が調査報告を開始しました。カルシウムと比較し、マグネシウムはそれほど研究されていない“オーファン栄養素(Orphan nutrient)”です。この為、マグネシウムに関する国の認知が相当遅れたため国民の認知が更に遅れています。

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マグネシウムは健康にとってとても重要な必須・主要ミネラルです。にも拘わらず、長年にわたりほとんどの医師がこの不可欠なミネラルの血中マグネシウムを測定することもしませんし、様々な臨床症状も見過ごして来たのが現実です。

マグネシウム不足は虚血性心疾患、高血圧・糖尿病・メタボリックシンドロ-ムなどの生活習慣病、喘息、不安とパニック発作、うつ病、(慢性)疲労、片頭痛、骨粗鬆症、不眠症、こむら返り、PMS(月経前症候群)、胆石症、尿路結石、大腸がん、すい臓がん、動脈硬化、全身性炎症性疾患そして悪阻など様々な疾病・病態とも密接に関連しています。

マグネシウムに関する様々なご質問を心からお待ちしております。

 

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