世界初、紙製容器でできた非常用マグネシウム空気電池が開発

公開日:2014-09-18

世界初、紙製容器でできた非常用マグネシウム空気電池が開発



2014年8月29日、古河電池株式会社(本社:神奈川県横浜市)と凸版印刷株式会社(本社:東京都千代田区)が「世界初、紙製容器でできた非常用マグネシウム空気電池を開発」についてニュースリリースし同日、各マスコミが取り上げたのでお知らせ致します。



世界で初めて紙製容器でできた非常用マグネシウム空気電池「マグボックス」を共同で開発し、主に県市町村など地方自治体向けに2014年12月中旬に古河電池から発売すると発表しました。



10-156 Mg空気電池



東日本大震災の教訓を踏まえて、避難所などに設置して、簡単に多数の携帯機器へ電力を供給できる電源を開発しました。



『マグボックス』 は、スマートフォンを最大30回充電できるとして大容量かつ長期間保存可能で、非常時に水を入れるだけで、使い捨て電池として使用後の廃棄が容易となるよう、環境にやさしい紙製の容器を使用しています。



マグネシウム空気電池は、マグネシウムを負極物質、空気中の酸素を正極物質とし、電解液として海水や水を入れるだけで発電できます。独自技術により、レアメタルを使用しない酸素還元触媒を使用することでコストを削減しています。



なお、古河電池は『マグボックス』の開発・製造・販売を行い、凸版印刷は『マグボックス』の紙製容器である、セル外装材ならびに外箱の開発・製造を行います。



参考資料:



古河電池株式会社



http://www.furukawadenchi.co.jp/



http://www.furukawadenchi.co.jp/topics/140829.pdf 



http://www.furukawadenchi.co.jp/topics/140829_pro.pdf 



凸版印刷株式会社



http://www.toppan.co.jp/



http://www.toppan.co.jp/news/2014/08/newsrelease140829.html 



【コメント】



マグネシウム空気電池は、マグネシウム、空気中の酸素と水(海水・川の水・雨水・お風呂の残り湯などでも可)海水や水を入れるだけで発電でき、大規模震災などの非常時に情報が遮断されない様に携帯機器へ電力を供給できる電源を開発したことは実に素晴らしいことです。



マグネシウムは広い分野で使われています。医療現場では緩下剤(便秘薬)、制酸剤(胃潰瘍の薬)、尿路結石の発生予防(予防薬)、不整脈治療、切迫早産などの治療薬、そして医療材料では薬剤溶出性ステントなどに使用されています。



日常生活では、天然マグネシウムのパワーにより、活性水素を発生させアルカリイオン水を生成し、除菌・消臭・洗浄効果を高め、家庭用として日常の洗濯力向上に役立つ製品(洗濯マグちゃん)も販売されています。また、透析患者さんにも安心して頂ける低カリウム、高マグネシウムの屋内水耕栽培レタスも開発されました。さらには、日本初の栄養機能食品(マグネシウム)のスパークリングウォーター「天海 ( あまみ ) の水 Drs’ ( ドクターズ ) マグネース スパークリング」も商品化されました。



また、工業では、軽金属で耐熱性にも優れているため合金として航空機、船舶、自動車、農業機械、パソコン、精密機械、宇宙船など様々な用途にも利用されています。



2013.12.24  Drs’マグネース スパークリングが開発



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