マグネシウムとビタミンD摂取不足によるcovid-19患者における免疫機能障害、サイトカインストーム、播種性血管内凝固の潜在的要因

公開日:2022-04-15

2021年、米国・Saint Luke’s Mid America Heart instituteの研究者らは、“マグネシウムとビタミンD摂取不足によるcovid-19患者における免疫機能障害、サイトカインストーム、播種性血管内凝固の潜在的要因”に関する報告をしたので、その論文の概要を以下に紹介します。

マグネシウムとビタミンDは、免疫系に影響を及ぼし、新型コロナウイルス(COVID-19)感染症におけるサイトカインストームと凝固カスケード(連鎖反応)に影響を与える可能性があります。

ビタミンDは上気道感染症のリスク減に重要であり、肺上皮の健康に役割を果たします。
健康な免疫システムにおけるビタミンDの重要性は何十年も前から知られていましたが、マグネシウムの役立ちはごく最近解明されました。

マグネシウムはビタミンDの活性化に重要であり、酸化ストレスに対する保護の役割を持っています。
マグネシウム摂取不足は、酸化ストレスに対する内皮細胞の感受性を高め、内皮機能障害を促進し、線溶(線維素溶解)系機能を減らし、凝固能を高めます。
さらに、マグネシウム不足の動物とヒトは免疫応答を抑制し、マグネシウムを補充すると、免疫不全の部分的またはほぼ完全な逆転が起こります。
さらに、ナチュラルキラー細胞およびCD8キラーT細胞の細胞内遊離マグネシウムレベルは、それらの細胞毒性を調節します。

マグネシウムとビタミンDが免疫機能と細胞の回復力にとって重要であることを考えると、どちらかが不足していると、新型コロナウイルス2019(COVID-19)感染症のサイトカインストームに一因となる可能性があります。

マグネシウムとビタミンDおよびB12を投与されたcovid-19患者は、酸素療法を必要とするリスクが87%低下し、集中治療サポートを必要とするリスクが85%低下しました。

参考資料:
DiNicolantonio JJ; O'Keefe H. Magnesium and Vitamin D Deficiency as a Potential Cause of Immune Dysfunction, Cytokine Storm and Disseminated Intravascular Coagulation in covid-19 patients. Mo Med 118:68-73, 2021
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7861592/pdf/ms118_p0068.pdf

【コメント】
この研究者らはマグネシウムとビタミンD摂取不足のcovid-19患者における免疫機能障害、重篤な転帰となる可能性があるので、マグネシウムとビタミンDのサプリメントを新型コロナウイルス(COVID-19)の世界的流行の間、特別な配慮で一般の人々に考慮されるべきと指摘しています。

近年の日本人男女30~49歳のマグネシウム、ビタミン Dの食事摂取基準(2020年版)、2019(令和元)年国民健康・栄養調査結果による推定摂取量を比較すると、特にマグネシウムの摂取不足が目立つので、日頃から積極的に摂取してください。

日本人の食事摂取基準(2020年版)
日本人の食事摂取基準(2020年版)
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2019(令和元)年 国民健康・栄養調査結果栄養素等摂取量
2019(令和元)年 国民健康・栄養調査結果栄養素等摂取量

マグネシウムに関する様々なご質問を心からお待ちしております。

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