東京都民マグネシウム不足が深刻

公開日:2008-08-05

東京都民マグネシウム不足が深刻

東京都福祉保健局は2008年6月30日、「平成18年東京都民の健康・栄養状況」を発表し、「栄養素等摂取状況調査の結果」も報告しています。

調査結果の概要:

東京都の調査は、今年度から強化・充実したメタボリックシンドローム対策に向けて、都民の生活習慣の実態を把握するため、毎年実施している健康増進法に基づく「国民健康・栄養調査」に、東京都独自の調査項目を加え、さらに対象を拡大して実施。

調査結果から、成人男性は肥満傾向で、40歳から74歳までの半数以上がメタボリックシンドロームが強く疑われる者又は予備軍であり、また、全国と比べ遅い時間に夕食を食べる者の割合が多いなどの実態が明らかになりました。

今後は、この結果や、本年3月に策定した「東京都健康推進プラン21新後期5か年戦略」を踏まえ、都民の生活習慣病予防や生活習慣の改善に向けた、普及啓発活動や環境づくりに取り組むとされています。

調査結果のポイント:

● 成人男性の33.7%、女性の17.8%が肥満です。平成17年の男性29.3%、女性15.1%と比較し、増加傾向です。 

● 40歳から74歳までの男性の53.3%が、メタボリックシンドロームが強く疑われる者又は予備軍です。 

● 野菜類の平均摂取量は316.8グラムで、平成17年の303.7グラムと比較し、摂取量が増えたものの、目標量の「350グラム以上」に比べて不足しています。中でも、20歳代女性は247.7グラムと少ない傾向でした。 

● 成人男性の29.9%、女性の17.4%が夕食時間を午後9時以降に開始しています。全国と比較し、食事時間が遅い傾向です。 

● 運動を実行していて、十分習慣化している人は、男性が22.6%、女性が17.4%です。

栄養素等摂取状況調査の結果では、マグネシウムに関する  1人1日当りの平均摂取量は、男性30~49歳で平均値248~266 mg/日(標準偏差90~100)でした。前回「平成17年東京都民の健康・栄養状況」では、男性30~49歳で246~ 250 mg/日(標準偏差60~90)とほぼ同じで、深刻な不足状況が続いています。

この状況は、日本人の食事摂取基準(2005年版)1人1日当り男性30~49歳のマグネシウム推奨量370 mg/日と比較すると、1日当り基準値の約1/3でおよそ120 mg不足しています。

厚生労働省による「日本人の食事摂取基準(2005年版)」と「平成15年国民健康・栄養調査結果」、「平成18年 国民健康・栄養調査結果」及び東京都の調査結果「平成17年東京都民の健康・栄養状況」、「平成18年東京都民の健康・栄養状況」を比較すると、マグネシウムの摂取量は1日あたりおよそ 120mg以上が不足していると推定され、近年の食事からの摂取がいっそう難しくマグネシウム不足が更に深刻な状況になっていると思われます。

10-022 Mg基準値・摂取量比較

(参照)

1. 「日本人の食事摂取基準(2005年版)」平成16年11月22日厚生労働省健康局総務課生活習慣病対策室栄養指導係報道発表資料

2. 「平成15年国民健康・栄養調査結果」平成17年4月21日厚生労働省健康局総務課生活習慣病対策室栄養調査係報道発表資料

平成18年国民健康・栄養調査結果の概要について」平成20年4月30日厚生労働省健康局総務課生活習慣病対策室

3. 「平成17年東京都民の健康・栄養状況(平成17年国民健康・栄養調査 東京都・区実施分集計結果)」 平成19年6月 東京都福祉保健局報道発表資料

 「平成18年東京都民の健康・栄養状況(平成18年国民健康・栄養調査 東京都・区実施分集計結果)」 平成20年6月 東京都福祉保健局報道発表資料

MAG21研究会コメント:

今回、東京都が「平成18年東京都民の健康・栄養状況」を発表し、「栄養素等摂取状況調査の結果」についても報告しています。

今回の栄養素等摂取状況調査の結果報告では、マグネシウムの推定摂取量が前回より若干平均値で増えましたが誤差(標準偏差)も大きい特徴があります。また、全国の推定摂取量よりは下限がさらに低い結果でした。

近年、マグネシウムが生活習慣病、特に、2型糖尿病・メタボリックシンドロ-ムの発症と密接に関わっていることが明らかになりました。今後マグネシウム摂取の重要性がさらに認知されて食育にも取り入れられる事が切に望まれます。

ご注意:

当ホームページでは以前、「2007.09.27 マグネシウム不足が更に深刻」、「2008.06.17 マグネシウム不足が更に深刻」として「平成17年東京都民の健康・栄養状況」では、男性30~49歳で238 mg/日(中央値)とご報告いたしました。しかし、この東京都福祉保健局の出典サイトにアクセス出来なくなりました事をお知らせいたします。この為、「平成17・18年東京都民の健康・栄養状況」では、マグネシウムに関する1人1日当りの平均摂取量は、平均値(標準偏差)のデータを引用することと致しました。

また、「2007.09.27マグネシウム不足が更に深刻」の本文中では、「東京都民の健康・栄養状況(平成17年)」に関し、東京都福祉保健局のリンクサイトを当時引用しましたが、以下のメッセージが出てきます。

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