低血清マグネシウムとメタボリックシンドローム

公開日:2008-02-28

低血清マグネシウムとメタボリックシンドローム

2002年、メキシコMedical Research Unit in Clinical Epidemiology, Mexican Social Security Instituteの研究者らは、メタボリックシンドロームと マグネシウムの関係についての研究結果を報告しています。

背景: 低血清マグネシウム濃度は糖尿病(DM)と高血圧(HT)に関係しているが、メタボリックシンドローム(MS)罹患者の血清マグネシウム濃度を分析した報告が無い。MS罹患者192人とMSフリーのコントロール384人を比較するため、年齢と性別が適合した断面人口に基づく研究を行った。マグネシウムサプリメント治療と低マグネシウム血症(DMやHTの既往歴を含む)を引き起こしそうな対象者は除外した。

結果: 低血清マグネシウム濃度は、MS群およびコントロール群でそれぞれ126人(65.6%)、19人(4.9%)確認した(p<0.00001)。平均血清マグネシウム濃度のMS群では1.8±0.3mg/dl、コントロール群で2.2±0.2mg/dlであった(p<0.00001)。低血清マグネシウム濃度とMSは、強い独立した関係があった。MSの構成要素で脂質異常症とHTは、低血清マグネシウム濃度と強い関係があった。

結論: この研究では、血清マグネシウムの減少とメタボリックシンドロームの強い関係が明らかになった。

(Guerrero-Romero F, Rodríguez-Morán M. Low serum magnesium levels and metabolic syndrome. Acta Diabetol 39:209–213, 2002)

MAG21研究会コメント:Guerrero-Romero F, Rodríguez-Morán M のお二人は2006年の日本で開かれた第11回国際マグネシウムシポジウムにも来られたご夫婦の研究者です。

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